入れ歯のプラスチックは、モノマーの液体とポリマーの粉を混ぜ合わせて約100度に加熱して硬化(重合と呼びます。)させます。
 
 
液が反応して、固まり出します。
状から餅状になったら、入れ歯の型に加圧・
 

モノマーのポリマーが混在して硬化反応が進んでいきます。

モノマーだけでなく、ポリマーを可及的に多く混ぜることで、反応するモノマーの体積を減らし、重合収縮を減らしていきます。

モノマーが加熱されて化学変化し、ポリマーになり硬化します。

注入の終わった餅状のプラスチック(レジン)は、加熱され整形された入れ歯の型に収まって完成義歯となります。

入れ歯が出来る工程で、プラスチック(レジン)が硬化(重合)する際に変形が起こり、痛みや外れるなどのトラブルが発生するのです。

この変形は、大きく硬化する際の重合収縮と、加熱後に冷却されて熱収縮が起こり合わさる成形収縮が起こります。

入れ歯の形は場所によって厚みが均一ではないから、その変形は一定になりません。
雑に現れます
薄い所すなわち、辺縁に収縮が現れます。

変形するってことは、元の歯型と形が変わってしまうことです。

入れ歯と粘膜の適合てきごうが悪くなってしまい、人工歯が移動することになります。

だから、

適合が良い=口腔内に適合する

適合が悪い=口腔内に適合しない

となってしまいます。

プラスチックの硬化時の変形はなかなか避けられません。

だから、デジタル化義歯は硬化後のプラスチックを削り出す、CAD/CAM義歯と変形が計算できるレイヤー(薄い層)の積み重ねで作られる3Dプリンターを使用します。

変形がほとんどないことに価値があるのです。

下田孝義

医療法人社団徹心会ハートフル歯科