妊娠前から妊娠期の歯科について①
こんにちは。ハートフル総合歯科グループの歯科医師、稲田英里子です。
今回は質問されること多い、妊娠前から妊娠期の歯科について、全3回に分けて大切なポイントをお伝えしていきたいと思います。
1. 妊娠前に歯の治療をしておきましょう
まず、妊娠を考えている場合や妊娠初期の段階で、むし歯の治療や親知らずの抜歯など、可能な治療を早めに受けることをおすすめします。
なぜなら、歯の治療には時間のかかるものがあったり、妊娠中の体調の変化により、歯科治療をすることが難しくなることもあるからです。
予め歯のトラブルを解消しておくことで、妊娠中の心身の負担を軽減し、お口の健康を維持できます。
2. 妊娠中、歯科治療の適切な時期
歯科治療を受ける適切な時期は、安定期である妊娠5〜7ヶ月がよいとされています。この時期になると胎児の発育は比較的安定し、リスクが低くなります。
それ以前の時期でも、お母さんの体の状態や治療内容によっては可能な場合もあるので、安定期以外ではまずは産婦人科の先生と相談しましょう。
3. 安全な麻酔薬の使用
歯科治療では痛みによるストレスを考えると、安定期(5〜7ヶ月)では安全性に配慮しながら麻酔薬を使用していく方が良いとされています。
一般的にはリドカインという局所麻酔薬を使用します。リドカインを妊娠中に投与しても、お腹の赤ちゃんへの危険性はほとんどないと報告されているのでご安心ください。
お母さんの健康とお子さんの成長のために、歯科医師との信頼関係を築きながら、治療を進めていきましょう!