妊娠前から妊娠期の歯科について③
こんにちは、ハートフル総合歯科グループの歯科医師、稲田英里子です。
妊娠前から妊娠期の歯科について、3回に分けて大切なポイントをお伝えしてきています。
今日は第3回目です!
1.赤ちゃんの歯への影響は妊娠中から始まっています
赤ちゃんの歯は、妊娠中に作られることをご存知でしたか?
乳歯の歯胚(歯の赤ちゃん)は妊娠7週目から作られ始め、妊娠4カ月頃から硬くなり始めます。誕生までには、乳歯が生える準備が整っているのです。
さらに、永久歯の歯胚は妊娠4~5カ月頃から作られ始め、誕生頃から硬くなります。だから、妊娠中の栄養はとても大切です!
2.丈夫な歯を作るためには、バランスの良い食事が重要
健康な歯を作るためには、栄養素をバランスよく摂ることが大切です。
タンパク質…歯の根源
カルシウムとリン…歯の石灰化
ビタミンA…歯の表面のエナメル質の形成
ビタミンC…歯の内部の象牙質の形成
ビタミンD…カルシウムの代謝や石灰化
だから、バランスの良い食事を心掛けて、必要な栄養素をしっかりと摂ることが大切なんです。お母さんの栄養は、お母さん自身の健康を保つだけでなく、赤ちゃんの歯の正しい成長を促すためにも大事なのです。
3.妊娠中の服薬
基本的には妊娠中は薬の服用は避けるべきですが、お母さんの体に悪い影響があると思われる場合は、痛み止めや化膿止めの薬を最小限処方することがあります。
薬を処方する際には、赤ちゃんに影響が少ない薬を使用するようにします。
投薬を行わない場合、感染や慢性的な疼痛が引き起こされる可能性があります。そうなると、妊娠に与える影響が大きくなる可能性があるのです。
歯科医師とよく相談し、適切な判断をすることが大切です。
お母さんたちの健康を守りながら、赤ちゃんの健やかな歯の成長を応援していきましょう!