乳幼児の反対咬合
4才の男の子で、反対咬合を心配されています。
3才を過ぎて矯正装置が使えるようになったら、反対咬合に関してはすぐに治療することが可能です。
・ 両親共に治療に協力的か?
・家族歴の中に反対咬合がいるか?
・小児がやってくれそうか?
などが初めの審査項目です。
1.両親共に、治療に協力的か?
→両親が矯正治療をやらせたいと強く希望しないと装置を使ってもらうように家庭内でお話が出来ずに治療が進みません。
どちらかが反対の姿勢だとうまく治療効果が出ません。
2.家族歴の中に反対咬合がいるか?
家族に反対咬合の方がある場合、「一次的に治っても第二次成長期にまた下顎が急成長する可能性があるために完全に治るとは限らない」と説明が必要です。
3.小児がやってくれそうか?
本人が使ってくれないと治療が進みません。やんちゃな子は、装置を壊したりなくしたり治療継続が大変です。その辺りは、保護者の方とスタート前に相談してください。半年待てば心の成長が著しいのも乳幼児の特徴です。
歯ブラシ指導やポリッシングの口腔内清掃を中心に歯科医院に慣れてもらいながら成長を待ちましょう。
治療効果が得られやすい方の特徴です。
「まっすぐに噛んだ時に、下顎と上顎が直に当たっている状態が作れるかどうか」です。
このように前歯の噛み合わせが上下でしっかり当たるポジションに顎があるうちは、反対咬合が数ヶ月で改善する可能性があります。
歯性の反対咬合です。
まだ、顎骨が前方に拡大していない状態です。
こういうお子さんは、噛み込むと顎がすっと前に出てきてすれ違い、反対咬合になります。
「乳幼児の反対咬合」は、3才から治療開始可能です。
何かありましたら、お近くの歯科医院にご相談ください。
全ては、患者さんの笑顔のために・・・
下田孝義