ディスキングについて
以前もディスキングについて書きましたが、削り方を変えたので報告します。
ディスキングとは、例えば乳犬歯が抜けて大人の犬歯が生えようとする時に後ろにある第一乳臼歯の一部を削ることです。
乳犬歯と犬歯には、約1.5倍の大きさの差があります。
普通に乳犬歯が前後的にピッタリ生えていると犬歯は幅が足りなくて生えきらないということになります。
このレントゲンのように生えようとしてもつっかえています。
結局、少し前にずれて下顎の八重歯として生えることにるでしょう。
しかし、第一乳臼歯の青の部分を削ってあげると、真上に生えてきますよね。
その削る治療をディスキングと呼びます。
実際にはここを削ります。
前歯4本がキレイに並んでいますが、大きな犬歯が生えるスペースがなかったので青の部分を削りました。
2mm削ることで、犬歯は今後良い場所に生えてくるでしょう。
昔は、犬歯を誘導する意味で凹型に削っていましたが、
今では、凸型に削るようになりました。
自然な形態になるように削っています。
患者さんには必ず
1.今後抜ける乳歯であること
2.乳犬歯と犬歯の大きさの差でキレイに生えない
3.生え変わり前の乳臼歯なので、削っても痛くない
この3点を説明しています。
今後、その奥の歯の生え変わりを考えて順繰りにディスキングを行いますが、6歳臼歯を削るわけにはいきません。
側方歯群は、大きさの差が肝になるのですが、そこについては過去のブログ記事を読んで下さい。
全ては、患者さんの笑顔のために・・・
下田孝義