食べる力と発音する力
こんにちは。ハートフル総合歯科グループの歯科医師、遠藤和樹と申します。
乳幼児のお口周りの機能が、順調に成長しているか不安な保護書の方は多いと思います。
ハートフル小児歯科では、歯の生え替わりだけでなく、舌や口周りの筋肉を含めて成長を見守っています。
歯医者が見ている「食べる機能」と「発音の機能」についてご説明します。
・食べる機能
食べる機能は、歯が生えてくるのとともに発達していきます。
生後1年で上下の前歯が生えそろいます。一口量を理解し、噛み切って食べることができます。
ここで大切なのが手掴み食べです。食べ物の硬さや大きさなどを手で理解します。
また、この時期には舌を左右に動かすことができるようになります。それにより、食べ物をお口の中で左右と動かしていけます。
18カ月ほどで、奥歯が生えてきて、上下の歯が当たることを理解します。この時期が離乳の完了期となります。
3歳頃までには乳歯が生えそろいます。硬い食品も噛んで食べることができます。
子供の歯の数は、6歳で6歳臼歯が生えてくるまで変わりません。この期間に多くの食品に接する機会を持つことで、食べる機能を育てていきます。
・発音の機能
生後4から6カ月に喃語を話し始めます。
その後5歳頃に発音の機能はほぼ完成すると言われています。
6歳頃になって赤ちゃんことばが残っている場合は、専門機関へかかることをおすすめします。
構音機能の問題は、社会生活におけるコミュニケーションや学校面での学習面にも影響を与えます。
原因としては、鼻疾患、小帯(スジ)の疾患などが原因で、発音に異常が出ることがあります。
舌の小帯(スジ)が短いお子さんは10人に1人いると言われています。
魚を「たかな」、空を「そだ」と発音したり、舌が短いと適切な発音ができません。
歯科では、そのような異常に対して治療を行うことができます。
舌の動きは発音、咀嚼機能、全身の発達に影響します。
以上のように、歯医者は虫歯の治療だけでなくて、子供の食べたり話したりする力を伸ばしていけるようアドバイスさせていただいています。