親知らずの抜歯

智歯2回法

下あごには、下顎神経という、下あごの運動や感覚に関わる大きな神経があります。
親知らずの根っこが、この下顎神経にとても近い場合、抜歯をするときに神経を傷つけてしまう可能性があります。神経が傷つくと、麻痺が残ってしまうことがあります。

当院では、安全に神経と歯の根っことの位置関係を精密に調べるため、3D的に確認できるCT撮影をしてから診断をしています。CT写真の結果、根っこの先と神経が、触れてしまうくらい近くにあるときには、抜歯を2回に分けて行うことがあります。

  • 1回目)

    親知らずを二分割して、頭の部分だけ抜きます。
    6ヶ月~8ヶ月期間をおくと、頭の部分を抜いてできたスペースにむかって、残り半分の根っこの部分が伸びてきます。

  • 2回目)

    再度パノラマレントゲン写真で神経との位置を確認し、安全が確認できたら、残り半分の根っこを抜歯します。

初診時

初診時

施術前。親知らずの根っこの先が、神経と重なっているのが確認できます。
パノラマレントゲン写真(左上) CT写真(左下):横断面

抜歯

抜歯 1回目

【抜歯1回目】

親知らずを分割して、頭の部分だけ抜きました。手前の歯との間に隙間ができています。

抜歯4ヶ月経過

【4ヶ月経過】

分割して頭だけ抜いた部分の隙間に向かって、根っこが移動しているのが確認できます。下顎神経と根っこの先との間にも隙間ができてきました。

抜歯8ヶ月経過

【抜歯8ヶ月経過】

【抜歯2回目】

【抜歯2回目】