歯の中のスクリューネジの除去
初診で「噛むと痛く、スクリューを除去出来ないから抜歯」と他院で言われ来院された方がいらっしゃいました。
スクリューが取れないから抜歯とは?
いかにもビックリな回答。
“スクリュー=抜歯の理由”ということになる。
しかし、この方はネットで調べてスクリューの除去をしてくれる歯科医院を探してきてくれました。
レントゲンを見ると太いスクリューがありました。
確かに取りにくいサイズですね!
「絶対に取れる」とは僕らも言いませんが「8割方取れますよ」と話しながら初診時にマイクロを見ながら除去をしました。
まずはスクリュー周囲のプラスチックをマイクロで見ながら削り取ります。
スクリューだけを剥き出しにするのです。
奥歯の辺りは暗く、拡大しないとスクリューまで削り取ってしまいます。
上の方を削り取るとそのあとの処理に困ります。だから、前医では取れないため抜歯と宣告されたのでしょう。
スクリューだけが出ているところに超音波の振動を与えます。
すると深部のスクリューを支えているプラスチックは破壊され、やがてグラグラしてきます。
グラグラしてきたら専用のペンチでクルクル回します。
スクリューなので逆回転すると浮き上がってきます。
見事に取れました。15分くらいですかね。
マイクロスコープと超音波の機械が必須ですが、取り扱いに少し慣れが必要となります。
とにかくこの方は、この後根管治療に進みます。
抜歯することなく保存療法が出来ることになりました。
まずは、スクリューが除去できて良かったなぁと思います。
スクリューが、抜けるか抜けないか!
すべては設備が決めています。
全ては、患者さんの笑顔のために・・・
下田孝義