歯肉にメラニン色素が沈着している人が時々います。


歯肉が黒ずむ理由は、メラニン色素の沈着によるものです。

皮膚が日焼けで黒くなるのは、紫外線から皮膚を守るために

メラニン色素が分泌されるためです。

歯肉の場合は、タバコの刺激から組織を守るために

メラニン色素が作られて黒くなります。

メラニン色素は、歯肉のごく浅い部分に沈着しているため

専用の薬品を塗るだけで

簡単にピンク色の初々しい歯肉を取戻すことができます。

処置は、至って簡単です。

10分程度で行うことができ、麻酔なども必要ない処置となります。

処置前の写真です。

下顎の歯茎に黒いゾーンがあるのがみうけられます。

歯と歯茎の境目から5mm程度下に帯状に黒く見えています。


黒く沈着している部分に薬液を塗っていきます。

①綿球に薬液を含ませ、よく絞った綿球を患部に数秒圧接します。

イメージは、ぎゅーーパッって感じです。

②中和液を綿球に含ませ上記と同じように圧接していきます。

③水洗い、乾燥します。

これら①②③の動作を2~3回繰り返します。

黒い色素の濃さに合わせて圧接時間を変えて塗布していくことがポイントです。

色の濃いところは時間長め、色の薄いところは時間短め

しっかり絞らないと、垂れてしまい健全なところも白くなってしまいます。

術後の写真がこちらです。

ガムピーリングは

薬品で歯肉の表面を溶かしてメラニン色素を除去していきます。


色が濃いところは、

1回の施術で取りきれない場合もあります。

その場合は2回目が必要になります。

1回で無理に取ろうとすると痛みが出ることもあります。

痛みについては、感受性が人によって異なるのでご理解下さい。

僕の経験では、術後少しヒリヒリする程度でした。


また、差し歯の根元の歯肉だけが黒くなっている場合もあります。

それは、差し歯の中の金属が透ける為に黒くなります。

その場合は、差し歯をセラミック製に代えることで改善する場合もあります。

歯肉に染み込んでしまう(メタルタトゥー)と、

取れにくい場合もあります。ご注意ください。


ハートフル歯科では、

10年前より金属を使わないメタルフリー治療を行っています。

メタルタトゥーは、ほとんど経験していません。

白い被せものを歯に入れる時には、よく確認して下さい。

今でもメタルボンドと言われる、

セラミックの取り扱いをしている歯科医院あります。


歯肉が黒くなって悩んでいる方には、

一度歯科医院に相談してみるのが良いと思います。

意外と簡単に悩みが解決するかもしれません。


全て患者さんの笑顔のために・・・

下田孝義

医療法人社団徹心会ハートフル歯科