高齢者にインプラントをする覚悟
15年前にAO4( All on 4) のインプラントを行ったおばあちゃんです。
当時もおばあちゃんでしたが、認知症が進んで施設に入ってしまいました。
当時、固定式のAO4というインプラント治療をやりました。
長い間問題なく使えていたのですが、複雑な構造の補綴物を入れてしまい、今となっては本人では歯磨きがうまくできなくってしまっています。
担当歯科医師として、2ヶ月に一度ですが、往診で口腔ケアに伺っています。
インプラントを執刀した歯科医師の責任を感じて、口腔ケアをやりに伺っています。
AO4は、インプラント手術後にすぐに噛めるようになります。
しかし、自分で取り外しが出来ずに、インプラント周りの歯ブラシの難易度が高くなる欠点があります。
人は、必ず老いていきます。
高齢者にインプラントをやると言うことは、10年後、20年後の年齢を考えて補綴(被せもの)のデザインを考える必要があるように思います。
最近は、FO4(Fixed no 4) という、腫れや痛みの少ない低侵襲の治療方法で、費用も比較的安価、取り外してできる人工歯で食事をする治療計画も勧めるようになりました。
全ては、患者さんの10年後の笑顔のために・・・
下田孝義
医療法人社団徹心会ハートフル歯科