縁下歯石の存在
奥歯がグラグラしている方の歯周病の治療をしている患者さんです。
なかなか良くならないので、噛むと痛みも出て、抜歯を選択せざるを得なくなりました。
抜歯後にインプラントを選択したので、縁下の歯石について報告します。
歯肉の中の歯石は、奥深く進行して、周囲の骨を溶かしていきます。
抜歯の前にCTを撮影して、骨吸収に具合を確認して、歯を支えている骨がなくなっていることを確認した上で、抜歯を選択、インプラントのシュミレーションを行いました。
抜歯即日埋入手術を予定しました。
CTを見ると歯の奥側の骨吸収が著しいです。
抜歯した歯を見てみます。
歯の裏側、根尖部に大量の歯石が沈着しています。
その歯石こそ、歯周病菌の棲家で、問題です。
左下1番奥の歯の裏の下に沈着しています。
歯科医師や歯科衛生士の手や器具は届かない場所になります。
痛みが出るほどであれば、抜歯もやむ得ないと考えます。
周囲の骨吸収が、大きいので、バイコン社の最大サイズの直径6mm長さ8mmのインプラントを埋入することにしました。
歯周病の原因は、あくまで歯周病菌だが、奥底に歯石という秘密基地を作り潜んでいては、どうにもならないと言ったところです。
こんなに骨吸収が、進む前に、歯周ポケット4.5mm程度の時から、定期的に歯石取りに通っておけばと後悔しか残りません。
そういう人を増やさないように、ブログを書き続けます。
全ては、患者さんの笑顔のために・・・
下田孝義