咬合力(噛む力)は、1人1人違うんです。個々の筋力とおんなじようなものです。

咬合力の強い人は、

1.知覚過敏(咬合によって、小臼歯の歯茎近くが擦り減り冷水に反応してしまう。)

2.歯の痛み(歯が強く噛むことで揺れてきて痛くなる)

3.歯の擦り減り(噛み過ぎて歯が減っていく)

4虫歯の誘発(噛む力が強いと、歯にヒビが入り、そこから虫歯になる)

5.セラミックの脱離・破損(噛む力でセラミックが破損、接着剤が破壊されて脱離)

6.歯の喪失(噛む力に負けて、ぐらぐらになりぬけてくる。)

7.歯槽骨の吸収(噛む力で、歯が揺れてきて骨が溶ける)

8.顎の痛み(噛む力で顎が歪み痛みに変わる)

9.肩こり・首こり(顎の筋肉が過緊張になり、肩こりへと広がる)

などの問題の原因となるため注意が必要です。

筋電計の咬合力検査ではおよそ1分程度の検査で噛む力を測定・数値化することが出来ます。

ご自身の咬合力を知ることで、トラブルの原因を知ることが可能です。
結果、不快症状の改善やリスクの軽減させ、咬合力のコントロールが出来る治療方法の選択の参考としていきます。

咬合力が強くて症状がある場合には、咬筋の働きを弱める「咬筋ボトックス治療」(自費)や、睡眠中の「歯ぎしり」「食いしばり」対策としてナイトガード(保険対応)の装着を推奨しています。

セラミック歯の破折や歯根破折の経験のある方には、とりあえず 筋電図の検査をお願いしたいです。
歯周病の進んだ方、知覚過敏の方にも必要です。

従来の噛む力について、一般的な話しができない時代から、数値化して問題視出来る時代になりました。

このように左右差を比較しながら、最高値を確認します。
男性なら150pv、女性なら100pvを、超えるようなら、咬合力過多と診断します。

トラブルの可能性があります。

まずは、筋電図の検査をお勧めします。

全ては、患者さんの未来のために・・・

下田孝義

医療法人社団徹心会ハートフル歯科