ドイツ・ケルンの国際展示場にて3月12-16日に4日間世界最大の国際デンタルショーが行われました。
世界の中の日本、世界の歯科医療の潮流。ハートフル歯科の未来。デジタルデンティストリー(歯科医療のIT化)の方向を確認しました。
 2年前の2010デンタルショーもほぼ同様の日程でしたが、その時は、東日本大震災の直後でもあり僕も参加できなかった経緯もあり、今年初めて参加するこの国際デンタルショーは、今年最大の関心事となりおりました。

1、確実にCAD/CAMを使用した歯科治療が主流になっていたこと。
2、歯科治療のセラミックの最新の材料が紹介されていました。

世界中の歯科医師の注目されるこのデンタルショーの中で、主役のCAD/CAMを周り日本には、紹介されていない最新機器に触れることができました。
その数ある歯科機械メーカーの中でもシロナ社のセレックシステムが一番進化、発展していました。
これは、ハートフル歯科グループが、4年前導入し、診療に取り入れているシステムに他なりません。
シロナ社セレックシステムの進化
① セレック・ガイド発売!
2年前のカナダ・バンクーバーで見た超進歩的なインプラント・ガイドサージェリーシステムが正式発売になったことです。そして、その購入が出来たことです。
院内で作製できる、即日の新型インプラント・ガイドサージェー購入にその物を見て、感動し、今回の研修に参加できた喜びで涙があふれてきました。
② 歯牙デザインソフト4.2の登場
パソコンの画面上で横に歯牙を動かすことが可能になりました。
歯牙が動くというのは、「噛んで下さい。横にぎりぎりして下さい。」というなじみのある動きをパソコン上で行い、セラミック歯を調整することができるようになります。銀歯治療は、よりも当然ですが。従来のセレック・セラミックよりも口腔内での調整が格段に少なくなります。
③ ガリエオス(南口院歯科用CT)にフェイシャルスキァン、フェイスボーがいよいよ登場します。
これは、3年前見た、バーチャルペーシェントに他なりません。患者さんの顔面の写真と骨の形態、歯牙の並び方がパソコンの中で再現されます。これも顎の関節痛治療に大きな進展を約束する診断器具です。
④ CT情報が術前・術後で比較が出来ます。

現在、日本未発売の歯牙のカラー表示・画像の精度の高い、新型カメラ(オムニカム)も含めて他者を圧倒する、品揃え開発力にシロナ社のセレックシステムを選び使い続けていくことに自信を持ちました。
その素晴らしい医療が今後、ハートフル歯科グループにも導入されることが待ちとおしいです。

 セラミック材料がまた大きく進んでいました。
セラミックとプラスチックのハイブリッド材料が多く紹介されていました。
セラミックのもろさを補うようにプラスチックを混ぜる。そんなイメージの進化です。
ハイブリッド材料は、割れにくいようになっていると表現するのが分かりやすいかもしれません。
 200MPA→500MPAへ高強度の物が登場しておりました。
  しかし、その最新材料も審美的な色味の再現性、接着方法への不安、経年変化がこれからの為、色、つやのもち具合など未知数な部分もあります。
 その数ある材料の中で、一番 進化していたのは、イボクラ・ビバデントのEMAXシステムでした。
これは、ハートフル歯科グループでもすでに導入されて材料になりますが、その焼成(セラミックへの焼き入れ)時間が短くなり使い勝手が良くなったばかりでなく、今まで材料で不可能な前歯のブリッジやインプラントの支台(アバットメント)治療への応用、大きく前進しておりました。
 
 今回のシロナ社のセレックシステム、イボクラ社のEMAXともにハートフル歯科グループが既に使用し、発展的に使用しているシステムや材料です。その2社が世界デンタルショーないでも輝きを放っていたことで今後の歯科治療にも大きな発展をもたらせてくれると思いました。

 具体的には、今回の研修で日本未発売の製品を購入してきました。
① セレック・ガイドサージェリーシステム
② エボセラム(300MPA)の高強度充填用のレジン
③ インプラントメンテナンス用のクロルヘキシジン
④ 欧州仕様の小児用フッ素

これらの製品は、ヨーロッパで非常に高い評価を得られていました。
今回の購入でハートフル歯科の歯科治療も変わって行くことでしょう。

光陰矢のごとし!
時の経つのは、早いもので、ドイツでの各種研修、国際セレック指導員試験合格を経験し、歯科医療の将来を見据えハートフルハートフル歯科グループの8年目を迎えようとしております。
 世界に広く視野を広げ、海外研修で多くの学び、発展的な医療ができるようになりました。
 僕らは、現場の医療人です。
企業の開発状況を確認し、いち早く取り入れることによって進歩的な医療が可能になります。なってきました。

今回の国際デンタルショーを通じて、現在のハートフル歯科グループのデジタルデェンティストリーの方向性が正解であると、シロナ社やイボクラ社を含め多くのセラミック材料の登場が早く、その変化に注目していかなくては、何事にも乗り遅れることを痛切に感じました。

ご迷惑をかけた方も多く、メンバー始め家族の協力の下 この1週間の長い研修に参加できたことを嬉しく思い、感謝しております。
ありがとうございます。

この研修からの学びを生かし、ハートフル歯科グループ並びに日本の歯科医療の発展に貢献していこうと思います。

理事長 下田孝義

医療法人社団徹心会ハートフル歯科