マウスピースの肝は、この3点だとおもっています。
 

・マウスピース矯正は、基礎矯正の理論、経験に基づく治療計画

・マウスピースのマテリアル

・進化するデジタル矯正を駆使した歯科医院の管理力
その中のマウスピースのマテリアル、“アドバンテージ”について書いていきます。

インビザライン社が開発したスーパープラスティック「Smart Track」

このSmart Trackは、北米より順次2013年ごろより導入されました。

マテリアルの話をする時に、体験談が一番わかりやすい例となるでしょう。

僕は、初め“ローフリクション”というNITIワイヤーで矯正を始め、途中インビザラインになり、後半マテリアル変更でスマートトラックを使用していました。

運命的な時間を過ごしているので、その使用感には大きな差がありました。

NITIの0.12mmワイヤーで、ローフリクションと言えば時画期的で痛みの少ない矯正と売り出されていました。

多少の矯正知識のある僕はすぐに飛びつき、結婚当初顎関節痛になっていた僕には親知らずの抜歯と、歯並びの改善しか治療方法が考えられませんでした。

妻に相談して、抜歯と矯正を依頼しました。

「デーモンは、いーもん。」などとローフリクションのデーモン矯正について語っていた。(笑)

(デーモン矯正の詳細は、記載しない)

初めたら、痛かったのを覚えています。

ハンバーガーのパンも食いちぎれない。全体が痛いから右、左に逃げられない。豆腐生活となりました。

半年が過ぎ、インビザラインへの変更を志願しました!

0.2mmの移動量こそ、痛みのない矯正の解決策だと疑いませんでした。

初期のマウスピースは非常に硬いプラスティックでした。

僕にも違和感はありましたが、ワイヤーと比べると天と地の差でした。

ワイヤーは、交換すると昼も夜も痛みが伴い、痛み止めを常備薬としていました。

夜寝る前、拍動痛になることもありました。

それが、初期のインビザラインだとマウスピース交換後2.3日で消える程度の軽い痛み、痛み止めは必要なくなりました。

完璧だと体感しました!

数年後、マテリアルはスマートトラットラックに進化しました。

厚さは0.5mm程となり、その交換後の痛みもなくなり装着感もかなり改善しました。

これがワイヤー、インビザラインの初期、後期の僕の体感による違いです。

ワイヤーなんて、今更やりたくない。それが本音です。

インビラインのスマートトラックで、矯正治療は終わるのですが、その特徴とは?

Smart Trackは、主に下記のような長所を持っています!

①高い弾力性を持ち、持続的な力を歯にかけることができる!

歯に弱い力を持続的にかけ続けることで、痛みなく、スムーズな移動を生み出します。

 

 

このグラフを見てください。

僕の体感をそのまま示しています。

初めの2.3日は痛くて後は楽。(従来のアライナー)

しかし、それでは4日目から移動力がなくなってしまっていることがわかります。

スマートトラックは、2週間変わらずの移動力を発生していきます。

②透明なので目立たず、審美性にも優れていること。

インビザラインを希望する理由は、透明で目立たずに矯正治療を行えることだと思っています。

マウスピースは、ワイヤーと比較して透明で歯につけていてもほとんど気付かれません。

矯正治療をやっていると見せたくなる人が少ない以上、ワイヤーでやる必要はありません。

そのくらい適応範囲も広がっています。

ただ注意して下さい。

マウスピースを付けたままお茶やコーヒー、紅茶、ワインなど飲んでしまうと茶渋が付き、汚れが目立つようになってしまいます。

1週間に一度はクリーナーの中で洗浄してください。

色の濃い飲み物を口にするときはマウスピースを外して飲むことをお勧めします。

③フィット感(歯とマウスピースの適合性)も向上!

マウスピースと歯のフィット感が向上すると、矯正治療中の快適性がグンッと向上します。

日常生活においては、装着していることを忘れるほどです。

スポーツや楽器、歌の練習も付けたまま、快適に続けることができます。

Smart Trackは、適度にしなり、やわらかく歯を包み込みます。

それが歯をしっかり掴むことになり、歯の移動力をしっかり歯牙に伝えてくれます。

これらが移動力につながります。

僕の使用感そのものが特徴となっていたのです。

マウスピース矯正なら、他社の製品と同じかと言えば、カメラやソフトが違うんです。

という方が楽かもしれない。ソフトは他社も進化します。

僕が本当にお伝えしたい、インビラインの強みは、透明で差のなさそうなマウスピースの素材(Smart Track)にありました。

すべては、患者さんの笑顔のために・・・

下田孝義

 

欄外:

知らない人も多いと思いますが、ワイヤー矯正のワイヤーには大きく分けて、テンレスとNITI(ニッケルチタン)があります。

それに太さや形が異なり使用するのがワイヤー矯正です。

裏矯正、表矯正などもあります。

細かいことをいえばキリがないので、ワイヤーには2種類ある。とだけ書きます。

強い力でグイグイ押すのがステンレス!

弱い力でそーと押すのがニッケルチタン(NITI)!

ニッケルチタンは、形状記憶合金の性能も持ち合わせるヒモ状の時に、ブラケット(歯につける粒々)に通して、体温に温まると所定の形に戻ろうとしてゆっくり力を発生させます。

→この話を聞き当時感動しました!ラバーボールにぬるま湯を入れてそこにワイヤーを入れて実験をしたものです。だから、今はNITIが主流です。

ワイヤー矯正にも種類があり、大きな違いがありました。

ブラケットにも種類があり、進化してきています。

この辺りまでは、歯科医師なら学生教育で学びます。

この次のマウスピース矯正は何も習いません。

だから、理解されにくく、偏見と悪意に満ちています。

しかし、マウスピース矯正にも材料に差があり、ソフトの進化、カメラ(ハード)の進化があるのです。

その結果、治療の適応範囲は広がりシステムとして変化しています。

インビラインと他のマウスピース矯正には差があります。

常に進化の最先端を走るiPhoneのように、携帯電話にも差がありますよね。

インビザラインのポテンシャルを引き出すことで、歯科医師の治療計画力はなり、デジタル化をを駆使し管理する。

それが、歯科医院の総合力となるのです。

未来に向かって、我々はiTeroも取り入れていくつもりです。

全ては、メンバーの未来のために・・・

医療法人社団徹心会ハートフル歯科