前回に引き続き「破折歯を救う」症例を記載します。

今回は、“口腔内接着編”!

治療部位は、脱離してきた上顎の4番です。

肉眼では、破折はよく分かりません。

マイクロスコープで見ると、ハッキリと割れています。

ヒビが入っているが分かりやすい表現ですね。

黒い線が見えます。

破折線です。

色素が入っている部位は、感染していて接着しないので、超音波切削器具で線に沿って削り取ります。

根管充填材も可及的に取り除きます。

その後、スーパーボンド、土台用プラスチック、バァイバーポストにて接着補強を行いました。

1週間後に痛みや腫れ、膿などがないことを確認して仮歯を装着します。

1ヶ月後に症状が出なければ本歯に作り替えます。

破折した歯でも、状況を踏まえて保存療法が進んでいます。

CT.レントゲン.マイクロスコープでの診断を軸に、保存療法は成立します。

設備と技術、経験をもとに歯の保存に努めています。

「歯を抜くな」

全ては、患者さんの笑顔のために・・・

注意:全ての破折歯を10年以上使えるようにするとは思っても、書いてもいません。あくまで延命治療法として参考に紹介しております。

下田孝義

医療法人社団徹心会ハートフル歯科