「痛い!」と急患で茨城県から通ってくださった方がやってきました。

遠くから来てくださったので、急患とはいえ痛みを取りなんとかしないといけません。

麻酔をして、破折した歯牙を除去しました。

レントゲンを見ても、この方向では歯の割れているあんばいは分かりません。

抜歯になる可能性も含めて説明をし、麻酔をして破折片を除去しました。

緑線にあるように、歯肉よりも下まで破折が進んでいました。

骨縁を支点に噛む力を支えていたので破折したんだと思います。

隣の歯も青線に沿って歯牙形態で深く溝がありのでそこから亀裂が入り、破折に至ったと考えられます。

破折リスクである歯ぎしりのある方には、夜間装着のマウスピースをオススメしています。

治療方法は、
1.抜歯→インプラント
2.抜歯→ブリッジ
3.ミニ矯正で歯肉の下から歯を引っ張り出して、被せ物を装着する

3択の話をしました。

結局歯を抜きたくないと3番のミニ矯正を選択しました。

そこで、今日は神経治療を始めました。

茨城県からという事で遠方なので、時間をうまくやりくりし、噛み合わせも削り落としました。

痛みは止まった事でしょう。

 

ミニ矯正に治療の流れです。

濃い緑色の部分の神経治療をした後、ミニ矯正装置を取り付けて黄緑→水色の位置へと歯を引きずり出します。

全周が歯肉よりも上に出たら被せ物もつけられます。

自分の歯が残れば、歯根膜という歯の周囲組織が残ります。

そこには、圧受容体が存在するので噛む感覚が自然になり、硬いものが当たったらすぐに口を開くセンサーがしっかり機能します。

食べ物が美味しいって事ですね!

やっぱり、自分の歯が1番!

歯を抜かないような提案をなるべくするようにてしています。

全ては、患者さんとメンバーの未来のために・・・

下田孝義

医療法人社団徹心会ハートフル歯科