歯内療法学会 認定臨床研修会に参加「根管治療で大切なものを確認」
1.トロント大学のフライドマン教授が、語る長期経過における根管治療の結果について
抜髄根管(初めての根管治療)の成功率は88〜98%
2回目の根管治療は、72〜92%
3回目の根管治療ほ、62〜87%
と低下していくそうです。
そう、根管治療を行う際に最も重要なことは、初めの根管治療でしっかり直すことです!
1回目でしとめろ! と再確認しました。
2回目以降は、どうしても治療経過ご思わしくないので1回目の根管治療こそ、真剣に考えていこうと再確認しました!
2.残った歯質の状態による歯根破折への対策
「フェルール」とは、クラウンのマージンより歯冠側に残る健康な象牙質です。
ポスト形成には高さ2mm、厚さ1mmのフェルールが必要であるが、最近では使用されるコアレジンおよび接着技術の進歩により、フェルールの高さ、厚さは1.0mm以上でもよいとする報告も散見されるようになりました。。
歯根破折を防ぐために、フェルールの確保が大切です!
高さ:1~2mm以上
厚さ:1mm以上
角をつくらない
根先端部より4mmの根管充填材を残す必要があります。
ハートフル歯科医院でも、歯根破折が問題となっています。
破折を防ぐために必要なことは、噛む力をどう受けるか?
その素材や残った歯質量に依存することがよく分かりました。
金属心棒=メタルポストは、歯質削除量が多くなるのでやめた方が良く、象牙質のような弾性がないためメタルポストの周囲に応カが集中し、歯根碳折の原因となる可能性が示唆されています。
また、金属アレルギーの患者には使用禁忌であり、CAD/CAM冠などの審美性歯冠修復物の支台には色調が暗くなってしまう。
ハートフル歯科医院では、開業以来金属心棒は使用していません。
今でもやっているところがあるのかと不安になりながら、ここで金属心棒についてあえて書くことにしました。
「1本の歯を守ることが歯列を守り、しいては全額的咬合の保全に結び付く!」
噛む力は、生きる力と常に伝えています。
歯内療法学会に参加して、根管治療の大切さを心新たに決意しました!
全ては、患者さんの笑顔のために・・・
下田孝義