前回のブログの、フェイススキャンの応用にについて、もう少し具体的に書いてみます。

・フェイススキャンには、笑顔の顔貌があり、隙間からは、歯牙が見える。
・CTデータには、歯牙、骨情報がある
・口腔内カメラでは、歯牙と口腔粘膜が撮影できる。

変形しない硬い組織の歯牙は、CT、口腔内スキャン、フェイススキャンの全てに写り込んでいます。

それを重ね合わせることで患者さん個人の口元に関わるすべてのデータが連結します。

 

・今の歯の見え方を改善する方法を提案する。
・最終的にこう見えるようになるという提案をする。

現在からの改善提案
未来への予想提案

という二つの使い方があると言えます。

その2つともやりにくかったです。

デジタル化が、Dx化する時、見える世界が変わります。

フェイススキャンを買うことでデジタル化しますが、歯科治療がどう変わるか?

今までとどう変わるか?

どうやって労働生産性が上がるか?

どう具体的に提案・説明する力が変わるか?

そこまで見えてこないと導入することは難しいと思います。

10年前は、フェイススキャンできて、顔貌が写ったと顔データが取り込ること、骨と顔が一緒に見えてくることに喜びました。

しかし、治療には応用できていませんでした。

そこから10年が経過しました。

デジタル化とDx化とは、そういう違いがあるのでしょう。

今回の講演の最後に、総入れ歯での治療応用についてもヒントを発信していました。

歯並びを本当に自由自在に並べることが可能な総入れ歯こそ、フェイススキャンの出番ではないかと思います。

咬合平面、前歯の見え方、歯の大きさ、色形などシュミレーションが可能になります。

高齢者といっても、近年の高齢者は、元気でファッションなどにも敏感な方が増えています。

そこで、デジタル化する事で、より良い提案が可能になると予想されます。

・人工歯を上下の骨に直接力がかかる場所に配列するという概念は、存在しません。粘膜に隠れて見えない顎の骨の位置が、分からない。
・骨のでっぱりや、オトガイ神経の出口に入れ歯が当たるかもしれない→正確には、位置の特定が難しく、それを反映させて入れ歯作りも出来ない。

この二つの命題の解決の糸口になるでしょう。

 

総入れ歯を作るにも、フェイススキャンを応用する事で、新しい診断方法を加える、新しい歯並びに関する提案が可能となります。

フェイススキャンには、未来しかないという事です!

ハートフル歯科医院にも、やって来るはずです!

もはや、確信に近いです!

全ては、患者さんの笑顔のために・・・

下田孝義

医療法人社団徹心会ハートフル歯科