歯科医療を行う上で、僕には器具へのこだわりがかなりあります。これからちょくちょく紹介をしていきます!

そんな僕の外科用ルーペは、これ!
サージテルの2.5倍 3倍 の拡大鏡です。

このレンズの埋め込み型のサージテルは、販売中止になってしまっています。
だから、メルカリで見ています。販売中止の理由は、一般的で歯科医師が座って歯科治療する座位では使いにくいからだと思います。
レンズの向きが下向きにならず首が痛くなります。
逆に立って治療する際(立位)=オペでは、最高の出来です。
立位では、水平方向の視線となるのでこのレンズの向きが違っていて調子が、良いのです!

多くの拡大鏡は、レンズの幅や向きを自由に変えられます。
その分眼球から遠く、レンズの重さがフレームに、テコの原理で、重くのしかかります。
そして、重さがかかるとフレームが歪みます。
膝、腰、背中、首を曲げる不自然な姿勢で治療をしようとするとメガネがズレて見えなくなります。
それが、強拡大鏡の問題です。
倍率が上がれば、さらにレンズの重さは増加します。

この埋め込み式サージテルでは、

・レンズが小さく、メガネに埋め込まれている。→全体が軽く、姿勢によってズレにくい。
・他社のメガネに比較してオークレーのフレームのサポートが良く、フレームのズレがない。
(オークレーは、スポーツ用のサングラスメーカーで運動中にサングラスが動かないように作られています。)

姿勢を悪くしないと見えない場合にもメガネがレンズの重さでずり落ちません。
姿勢を変化させた際に、レンズの重さで、画面がゆらゆらして見えにくいこともありません。

一般診療よりも、上顎の大臼歯は、覗き込むようにオペしています。
だから、不自然な姿勢でもメガネが安定していることがスキルアップの条件となります。

弱拡大のメリット

低倍率だと、唇も見えるので、貧血とか、痛みなど体の変化も観察できます。
これ以上倍率が高いと数歯しか見えません。
数歯しか見えないと、オペ中に視野外なので唇を針で刺したり、対合歯や咬合平面が見えないので埋入方向が分かりにくいなどの弊害があります。

埋入深度なども、老眼の僕には、1ミリ単位でよく見えますが、若い人には、そのメリットは、感じないと思います。

若年者にとっては、そんなに見え方は変わりませんよ。

しかし、ライトがつくので8番の分割の後の歯根と骨の境界もはっきり見えます。
これは、便利ですよ!

これを使用する意味をまとめると。

1.ライトがつくので視野が明るくなり、抜歯やアピコがやりやすくなる。
インプラントスキルが、向上する。
2.老眼が始まってもオペに不便を感じない。
老眼のなりはじめの見えにくい時期を感じません。

販売中止になってしまいましたが、メルカリにあったので紹介した次第です。

18年前に買った、2.5倍のサージテルを今も愛用しています。
昨年、メルカリで3倍のものを見つけたので、衝動買いしてしまいました。
もう少し見えるかなと。
作業距離が変わってしまい、慣れるのに時間が、必要でした。
体幹で凄く見える感じはしていないので、どちらでも良いと思っています。

しかし、外科をする際には、弱拡大鏡がないと出来ません。
外科は、「直視直逹」が基本です。
術野が、明るくハッキリ見えることが基本という意味です!

ライトで、奥の方まで照らせる世界でしか、オペは、出来ないし。見えない状態で、オペをしても上達しません。
やっぱり、「こだわりの道具」は大切です!
こだわりのオペ用の拡大鏡のお話でした。^_^
全ては、患者さんの笑顔のために・・・
下田孝義
医療法人社団徹心会ハートフル歯科