歯髄再生を考える
そもそもの歯髄の役割って何?
歯髄とは、歯の真ん中にある組織です。
中には、歯の神経、血管、リンパ管から構成させています。
歯髄は、歯の健康を守るために重要な役割があり、歯髄の機能が失われると、歯を失う=抜歯リスクが高まると言われています。
だから、歯の神経は、残さなければいけません。
僕の〚歯は抜くな』の本の中では、「第二の防波堤」と書いています。
みんな知らない、歯髄の役割
(簡単に歯の神経を抜かないで!)
1.歯の感覚をつかさどる
歯髄の役割は、特に歯の神経と言われています。神経というからには、歯の感覚を持っています。
歯に噛む刺激、温度刺激が加わると歯の神経が反応し、歯髄を介して脳に信号が送られます。
この信号から、噛む、歯の痛み、しみる、刺激を感じています。
なくなると虫歯になっても気づきませんよ!
2.歯の成長を促進する役割
(歯は、萌出しながら、長くなっていきます。しみる歯も内部にしみにくい防御層を構築します。)
歯髄には、歯の成長を促進する役割を担っています。
小学低学年に大人の歯が生えてきます。
その場合少し短い歯がまず生えてきて、顎の成長にともなって生えながら根っこの先も伸びていきます。
それがないと小さな子供の顎の中に、大人の歯が全部収納されていることになりますよね。
そんな無理な話はありません。
また、銀歯を入れてしみるや虫歯の進行に合わせて、象牙質に厚みを作り、痛みやしみる発生を押さえていきます。
歯髄や象牙質が傷ついた場合にも、それらを修復させる能力もあります。
3.歯を守る役割
歯髄は、歯の内部に空洞を作っています。
ボールのようなイメージでしょう。
内部空洞は、歯に対する外部からの応力を緩和する役割を果たしています。
外傷を受けた場合、歯髄がクッションのように機能し、歯へのダメージを軽くし、破損を防いでくれます。
歯の神経である歯髄は、想像以上に大事な役割を持っています。
手軽に取ってしまうなんて、言わないでくださいね!
僕が卒業した頃(平成の中頃)は、6歳臼歯がよく虫歯がひどくて神経を取ったものです。
神経のなくなった歯の根っこが割れてきました。
抜歯になります。
抜歯になると「隣の歯を削って、ブリッジをしましょう」となります。
「ブリッジを削る際に方向を合わせるために便宜的に神経や取りましょう」
なんて気軽に神経を取ったとします。
しかし、ブリッジになると、3本の歯を2本で支えるので無理な力がかかります。
無理な力が原因で、ブリッジの支えの歯も抜歯になってしまいます。
こうなると部分入れ歯です。
あらあら、ブリッジになると、入れ歯への道が進むという事ですね。
歯髄は、あった方が良いに決まっています。
歯髄には、重要な役割があり、その機能を失うと抜歯に近づいていきます。
歯の大切さを感じていますが、歯髄の大切さについても重ねてお伝えします。
歯髄は、健口を守るために・・・大切!
下田孝義