マーク2は、セラミックの上に色をのせて焼き付けることで歯の特徴をつけることができます。
パレットの色見本の中から、歯牙の特徴を捉えるように色だけをしていきます。

マーク2以外には、emaxという硬い素材も使いますが、紫色の時に色をのせるので、発色が難しくなります。

天然歯とすり減りも近く、色の個性も出しやすいマーク2 新しい素材にばかり目が行きがちですが、5年もしたら廃れていくものをいくつも目にしてきました。
長期経過を踏まえて、歯に優しい、噛み合わせになじむセラミック素材として皆さんにもおすすめします。

今回の講習は、3名の講師が話しますが、内容は、概ね課題として渡されて当日まで詳細は知りません。
リレー形式で行うので後から話す人は、調整しながら行うスタイルです。
後の方がやりにくい。(笑)

今回は、コロナ明けのセミナーだったので、以前の内容も踏まえて、気になったスライドを紹介します。

スピードセムというセメントです。
光が届かない場所でも、化学重合が効いてしっかり硬化します。
また、象牙質に対する接着強度が、接着直後でも翌日でも最高の数値がでていました。

使ってみたいなと思いました。
最近発売された、接着です。

これは、ぼくの中で確認できた事項です。
接着すれば、emaxもエンプレスも、マーク2も破折強度は、変わらない。

素材の硬さは、それぞれ違うんです。色合いも異なります。そんな中でも、破折強度は、同じなんです。

言い換えると、
・素材の色味をより天然歯に合わせために選ぶ。
・接着しにくいところは、硬いものを選ぶ
・色も硬さも関係ないところなら、天然歯に近いすり合わせなものを選択する

となります。
接着すると、使用する素材の選択肢は変わります。硬すぎると、対合歯をすり減らし、壊してしまいます。
そのためにより強固に接着するとセメントの存在は、秀逸です!

1日中、講演で疲れましたが新しい気づきを得ることができました

受講生が、少なかったために、5人でもディスカッションをしながらの講義となりそれぞれの置かれている環境も踏まえて意見交換ができたので良いセミナーになったと思いました。

全ては、患者さんの笑顔のために・・・

下田孝義

医療法人社団徹心会ハートフル歯科