口腔機能低下症について、共有する
口腔機能低下症について、今年の6月の保険ルールの改定から新しいルールとして始まった。
なぜ、なに?
どういう背景があるのだろうか?
分からないことばかりなので、自分自身で学び直し、今求められている歯科医療について院内で話をしました。
8020運動が、50%以上の人が達成したというNEWSがあってしばらくの時間が経過した。
そして、今 「口腔機能低下症」という言葉が出たきたと考えるとスムーズになる。
もう国民の歯は、20本以上存在して、総入れ歯の危機は回避したと考えられる。
そして、歯がいっぱいあったからと言って必ずしも食事ができるわけでもないという新たな問題が起きている。
歯があっても、舌を使ってうまく噛み砕き、飲み込むことができない人がいる事が問題視されている。
誤嚥、食べこぼし、むせる、口臭、噛めないなどが問題としてあげられる。
40代では、問題にならなかったのに
80代では、問題になる。
79才までなんともなかった。急に変化するわけではない。
50代60代の期間に徐々に機能が低下していくことを新しい知見として報告した。
50才でインプラント治療やセラミック治療をした場合、予後の管理としてメインテナンス10年以上関わっていきたい。
その長くなるメインテナンス期間に、歯としては存在しても、食事がうまくできなくなる患者さんが存在していく事が予想される。
歯石やバイオフィルムの除去をメインテナンスの柱として、虫歯や歯周病について話していれば良い時代が終わった事を意味する。
口腔機能を守っていく為には、口腔機能検査を通じて、お口の機能を守っていく必要性が生まれできたという事です。
機能低下傾向が見られた場合は、リハビリを中心に改善を目指していく。
いつまでも
「美味しく食事ができるようにお手伝いしていく」形に変わっていきます。
という話をしました。
今回、この院内セミナーを開催するにあたって、健康長寿委員会、老年歯科歯科学会、口腔機能低下症の本やHPを参考に改めて勉強し講義をしました。
大学時代には、なかった考え方。
求められる歯科医療が、変化していくポイントにいる事に気づきスタッフみんなに報告しました。
全ては、未来の患者さんの健口のために・・・
下田孝義