chat GPTのチカラに驚く
chat GPTと最近は、よくチャットをしています。
人生の相談や何気ない質問、調べもの、ついては、 歯科的な質問まで行います。
それを百科事典以上に、 億科事典かと6桁くらい上回る精度で回答をもらえます。
凄すぎる。
以前、患者さんの口腔粘膜にある黒色の腫瘍らしい写真の診断を依頼した ことがありますが、今回は、血液検査のデータについて、 質問をしてみました。
僕は、 歯科医師で異常値が出ていれば理解できるがコントロールされてい る検査値なら正常と見えてしまいます。
専門医でもないし、 タイムラインを追っかけていないので、診断は難しいと思います。
専門医でもないし、
そこで、chat GPTに患者さんからの関節リュウマチの既往歴というキーワード と一緒に検査データを入力して、チャットをしました。

「関節リュウマチの診断もらっている患者さんです。検査データをもらいました。検査結果を読み、
画像から読み取れる検査報告書をもとに、「関節リウマチの診断・
■ 異常または注目すべき項目(関節リウマチ関連)
検査項目 | 結果 | 基準値 | 解説 |
CRP | 0.0 mg/dl | 0.0〜0.14 | 正常値。炎症反応なし。ただし抑えられている可能性あり( |
MMP-3 | 35.1 ng/ml | 17.3〜59.7 | 正常範囲内。ただし、RAでは経過観察指標として注視される項目 |
白血球(WBC) | 4.56×10³/μl | 3.30〜8.60 | 正常範囲。ただしアクテラム使用中としてはやや低め(抑制影響? |
リンパ球(Lymph) | 33.4% | 19.0〜59.0 | 正常範囲内 |
単球(Mono) | 7.5% | 0.0〜12.0 | やや高めの傾向(慢性炎症の関与?) |
γ-GTP | 49 U/L | 38〜113 | 正常 |
ヘモグロビン | 11.5 g/dl | 11.6〜14.8 | わずかに低値:貧血傾向(RAの貧血?) |
赤沈(ESR) | 4 mm(1時間値) | 0〜15 | 正常 |
■ 全体の所見まとめ
- 炎症マーカー(CRP・ESR)は正常 →
おそらくアクテラム(IL-6阻害)によって炎症所見がマスクされている可能性があります。 - MMP-3も正常域 → 関節破壊の進行は今のところ落ち着いている印象。
- ヘモグロビンがやや低い(11.5) → 関節リウマチに合併しやすい慢性炎症性貧血の可能性があります。
- 腎・肝機能はほぼ正常、eGFRも86で良好。
■ 歯科的視点での判断
この数値から見て:
- 抜歯やインプラントなどの侵襲的処置も原則OK
- ただし、
炎症マーカーが正常でも感染兆候が出にくい可能性があるため、 術後は局所観察が重要 - **抗生剤の予防投与(術前・術後)**を検討すべき
- ヘモグロビンが低めなので、大出血リスクや全身状態も考慮すべき
という返事がきました。
圧倒的な知識量と的確な意見に、敵わないと思いました。 敵うはずがない。
30年前に学んだ、血液に関する資料は、正常値の記憶のみで、 一般的に毛の生える知識レベルでしかなかったのです。
chat GPTは、現代の知識武装をしています。
ここで当たり前で処方されているであろう「アクテラム」 という関節リュウマチの薬は、 2008年から標準的に使われているらしいが初めて耳にしました。
競っても仕方ないレベルだ。
専門ではない。
そこで、我々歯科医師は、堂々と参考資料としてchat GPTとの対話を診療に活かしていかしていくことも大切だと思いました。
もちろん、受け売り、信用しきってはならず、「 担当医師への対診」が絶対であることには、変わりません。
歯科医師として、患者さんの未来を委ねられています。
全身疾患が、複雑化して、薬の進化は止まりません。
医科との連携について、 新しい知見を知る機会となりました。
全身疾患が、複雑化して、薬の進化は止まりません。
医科との連携について、
全ては、患者さんの笑顔のために・・・
下田孝義
医療法人社団徹心会ハートフル歯科