歯科医師臨床研修「口腔内規格写真」
こんにちは。ハートフル総合歯科グループの歯科医師、遠藤和樹と申します。
本日は口腔内写真撮影についてです。
先日、研修医の先生と一緒に撮影実習を行いました。
治療前後の比較やシェードテイキングには、写真を記録として残すことが大切です。
研修医の症例発表時にも、口腔内写真を見せながら発表することになります。
撮影された写真の規格は当一されたものが求められます。
その規格を合わせるために、カメラの設定から行います。
設定項目を確認していきましょう。
・絞り
F値で表され、ピントが合う範囲(深度)を規定します。
数値が小さいほど多くの光が感光部に当たりますが、ピントの合う範囲が狭くなります。
数値が大きくなれば、光の量は少なくなりますが、ピントの合う範囲が前後的に大きくなります。
前歯から臼歯までピントを合わせるためには。F22-29に設定します。
・シャッタースピード
感光部に光を当てる時間を調節するものです。
シャッタースピードが遅いほど光を多く取り込めますが、手振れの原因となります。
歯科では1/125-1/200付近を使用します。
・ISO感度
カメラセンサーの光に対する感度を設定します。
数値が大きいほど感度が増し、暗い場所でも速いシャッタースピードで撮影できます。
歯科ではISO100-400に設定します。
・フォーカスモードの設定
ピントをカメラが合わせてくれるオートフォーカス(AF)と、手動で合わせるマニュアルフォーカス(MF)があります。
ピント合わせが素早く行えることが、患者さんに負担を減らすことになります。
・撮影倍率の設定
口腔内写真では1/2または1/3倍率を使用します。
以上がカメラの設定項目です。
一度適切な設定が行えれば、以後は同じ規格で撮影することができます。
研修医の先生と昼休みに行った練習では、お互いに口を貸し合い、練習していました。
研修医が2人いる特権ですね!羨ましく思いました。
最後方臼歯までしっかり1枚に治めることに苦労していました。
なんとか撮影できるようになったみたいです。