痛くない・噛める入れ歯 その⑯ (枠なしトレーの秘密)
前回は、枠なしトレーでの型どりについて書きました。
今日は、「なぜ、枠がいらないか」について書いていきます!
下顎の型どりのポイントは、幾つもあるのですが最も大切なポイントについて解説します。
舌=オレンジ
レトロモラーパット:=緑
顎舌骨筋線=紺
舌小帯=紫
頬粘膜=赤
トレーのある部分=顎舌骨筋線は、加圧してしっかり取りたいところ。
それ以外は、自然な形が取りたくて、トレーで加圧しないようになっています。
特に、頬粘膜の形は頬をこすり上げて、手のひらで顎の外形に合わせて整えます。
舌側は、多少トレーで排除。
レトロモラーパットは、柔らかい組織なので無圧で取りたいので、全くトレーの支持がなくなっています。
口唇の部分は、トレーがあります。
ここは、口唇の力の強い人もいるのである程度トレーで排除しないといけません。
舌小帯部は、下の付け根になり切り込みが入っています。
下顎の解剖学的形態を考慮され、無圧と加圧がある程度選択的に型どりできるように作られています。
よく考えられています。
入れ歯の型どりは、重要なポイントです。
誰にでも優しく型どりが可能になっていく枠なしトレーは、多少のトレーニングが必要ですが、噛める入れ歯作りには欠かせないアイテムです。
全ては、患者さんの笑顔のために・・・
下田孝義
医療法人社団徹心会ハートフル歯科