痛くない・噛める入れ歯 その⑮ (コピー義歯の改造)
コピー義歯の作り方は、皆さんにとって理解できたでしょうか?
上顎は、大体後縁辺りに問題は集積しています。
そこで、指を入れて隙間がないかを確認しながらコピー義歯を作っていきます。
では下顎はどうしたものでしょうか?下顎の場合は、まず試適して、指で入れ歯を押して痛みがあるかを調べます。
その上で、入れ歯の形を見て過不足を調べます。
指で押せないようなら内面を調査しますが、コピー義歯の場合はとりあえず使っている入れ歯なのでそこは問題ない場合が多いです。
内面をチェックして、外形を見てみます。
下顎の入れ歯には、入れ歯らしい形があります。
パッと見て、不具合のありそうな部分は、削合します。
紫のラインが大きそうで、赤の部分が足りなそうに感じたので紫部分を削り、赤部分を足しました。
過不足なく解剖学的な形を付与できたら、印象していきます。
このポイントは、型どりの前に何度かトライして、大き過ぎて浮いてくるようなら赤色のプラスチックを削ってやり直しが何度もできる所です。
色が違い可逆性なので、何度でもトライすることができます。
もちろん、入れ歯としての形=歯の部分も再現されているので、口の中に戻して、カチカチ噛みながら、具合を聞くことが可能です。
調子が良くなったら、印象材を使い最終的な型どりをしていきます。
型どりと噛み合わせに関して、試適して問題が有れば途中で改善することが可能です!
コピー義歯の凄いところは、型どりや噛み合わせの確認が何度も可能だったり、良ければ次の製作作業に移行できる所です。
一発勝負の型どり
一発勝負の噛み合わせ
一発勝負の試適
一発勝負の完成
総入れ歯作りのデジタル化では、どのステップからでも試適が可能です!
途中過程で、トライ&エラーを確認し、問題点を解決しながら進むことが可能になりました!
誰にでもゆっくり進めば、正確な治療が可能になります!
デジタル化することで、安全で確実な入れ歯製作過程に進化するのです。
全ては、患者さんの笑顔のために・・・
下田孝義