痛くない・噛める入れ歯 その㊲(デジタル義歯は人工歯配列もパソコンで行います)
デジタル義歯では、入れ歯をパソコンでデザインします。
今までは、手で作るハンドメイド式です。
ワックスや石膏は触りません。
触るのは、マウス!
未来の歯科技工士は、デンタルデザイナーとして活躍していくでしょう!
これで、歯科技工の多くがデジタル化します。
未来の扉は、開きました!
デジタル化されると使う人工歯をその場で選び、見せることができます。
配列もzoomの画面共有をすることで遠隔地の歯科医院にその場で変更、調整する様子をお見せすることが可能です。
入れ歯とは、一人一人のオーダーメイドの人工臓器です。
製作過程を見える化することで、仕事の価値が正しい評価がされる事となるでしょう。
このように人工歯の形や色が画面表示されます。
これは、患者さんにとってスーツやドレスの生地選びのような物です。
こだわっていくべきだと思います。
さらに、前歯の角度や向き、上下の前歯の重なり具合は、袖口やズボンの裾、胴回り、フリルの有無などの調整などに当たります。
本人の希望を確認する作業も大切です。
「裾を少し出しますか?」=「歯の見える量を少し増やしますか?」
「もう少し明るいお色味をご用意しましょうか?」
これだと、洋服も入れ歯も同じ意味で使えます。
歯肉の色は「ピンクが良いですか?濃い赤が良いですか?」こんな事は聞かれたことがないはずです。
入れ歯の歯は、男性なら四角く大きめ。
女性なら丸く小さめの歯を選ふことが多いです。
もちろん、色も白い歯から黄色い歯までさまざまです。
自費の入れ歯では、使える人工歯の種類が増えています。
日本製、舶来品を含めて歯の材質の強度や形態、質感など「本物っぽさ」が違うと言うのがわかりやすい表現が出来ます。
資料さえあれば、若い頃の歯並びを再現することも可能です。
パソコン上で人工歯の種類、歯肉の色、歯並びを選択して患者さんにお見せすることができるようになり、大きく拡大されてパソコンの画面でその違いをお話しする時代になりました。
今まで、アナログだったので省略されていたんです。
色々な側面で、技術的に難しかったのもあります。
<まとめ>
デジタル義歯では、前歯の審美が向上します。
「人工歯の大きさ、長さ、角度=出具合、色」がCADデザインとして、パソコン上で見せることが可能です。
入れ歯といえば、出来合いの物を口腔内に入れる感じでした。
実際には、ハンドメイドだったのです。
これからは、オーダースーツやオーダードレスのように生地から選び、細かくデザインを見て、納得のいく物を作ることも可能になってきました。
全ては、患者さんの笑顔のために・・・
下田孝義
医療法人社団徹心会ハートフル歯科