先日の全体MTを踏まえて、初心者向けの簡単なマイクロスコープの院内ポジションセミナーを開催します。

マイクロスコープは、拡大してライトを照らす機械です。

狭くて暗い口腔内に、ヘッドライトを灯して突入するような形ですね!

上記写真のように洞窟や暗い所では、ライトがないと怖くて前に進めません。

口腔内は、光が前からしか入らない為あちこち見回すことも難しいです。

そこで、患者さんのポジションや顔の向き、首の傾きなどを調整することでマイクロスコープの視野を確保します。

これは、一例です。


下顎の裏側を見やすくする姿勢です。

普段は、ユニットを水平位にして治療しますがマイクロを使う場合は水平位ばかりではありません。

背板を45度(水色)にして、患者さんを下に少しずらします(黄色)。最後に鏡筒を前方向に傾ける(オレンジ)と、下顎の裏側がマイクロスコープの画面の正面に出てきます。

マイクロスコープは、直視だと意外と虫眼鏡で見る感じなので左右反転することはありません。

距離感に慣れれば普通になります。

逆に、歯科用ミラーを使ってミラー越しに見ると上下左右が反転して酔ってきます。

そう、初心者の基本は
1.背板の角度
2.首の傾き
3.顔の向き を調整することです。

マイクロスコープの使い方を難しく考えず、双眼鏡で見るくらいに考えると身近になります。

今回の全体MTで話題にした砂状・点状の歯石は、マイクロスコープなしには確認できません。

また、歯肉縁下の黒い歯石はさらに難易度が上がります。

見慣れたら見分けがついてきます。

新人教育の中にマイクロスコープは導入されます。

金曜日のお昼に自由参加でディスカッションしていきます。

全ては患者さんの笑顔のために・・・

下田孝義

医療法人社団徹心会ハートフル歯科