アマルガム(水銀含有)の長期の結果
1930年代頃には噛み合わせの面のむし歯治療にアマルガム(水銀含有)が使われていました。
現代ではほとんど流通していませんが、昔にアマルガム治療をしてそのまま残っている方もいらっしゃいます。
長年歯は酷使されて減っていき、噛む力は歯を左右にゆすります。
アマルガムは、噛む力を垂直に伝えていきます。
黒いアマルガムは歯と接着しないので、緑の垂直の噛む力を受けると左右に裂く力に変換されます。
長期間その力にさらされると硬い歯牙にもヒビが入ります。
「雨垂れ岩を穿つ」と言ったところです。
入ったヒビ沿いに、むし歯菌は入り込むのか?
赤丸の所にむし歯の黒い様子が写っています。アップで見るとよく分かります。
そのヒビや歯と歯の間のむし歯は、肉眼では見にくいもの。
そして、鏡では見せにくいものです。
むし歯の存在は、しっかり見せることで伝わります。
経過観察をするにしろ、その存在をしっかり見せ、説明して、油断してはいけないことを理解してもらう必要があります。
フロスや歯間ブラシなどの補助器具を使ってもらう必要性を訴える決定的なチャンスです。
ハートフル歯科医院では、1月にもう1台のマイクロスコープの導入を決めました。
ほぼ全ての治療椅子(ユニット)で、マイクロによる治療・動画や静止画を使った説明が受けられるようになります。
自分の大切な体の一部が今どうなっているのか、それを知らないで治療を受けることを決めたり、治療内容を把握できずに口を開けることに不安を持って欲しいです。
健口長寿を達成するためにも、未来の歯科医院では、マイクロスコープを使用して「患部を見る、見せる、説明する、記録する、納得する」ようになるでしょう。
新しい設備基準となりました。
そんな形で使っていきたいと思っています。
全ては、患者さんの笑顔のために・・・
下田孝義