iTeroを使ったインビザラインと、使わないインビザラインの違いについてから始めます。

第一世代:iTero(口腔内カメラ)があろうとなかろうとインビザラインは可能です。
歯型をシリコン印象してアメリカに資料を送れば、マウスピースをつくってくれるインビザライン(マウスピース矯正)です。航空便での移動時間、印象のミスなど時間のロスなど問題が多い方法でした。

 

第二世代:iTeroが患者さんの歯列データカメラで撮影して、パソコンに取り込み、シュミレーションすれば工場でマウスピースを作ってくれます。
撮影の方が印象よりも時間も少なくミスもありません。型取りの嘔吐反射もなくなり、カメラとしてiTeroは画期的に登場しました。

 

第三世代:カメラだけでなく、ソフトウェアが進化し始めます。初診の簡易診断(アウトカムシュミレーター)


初診時の撮影画像からどう直すか、すぐに治療計画を描くことが可能になります。八重歯や出っ歯など自分の口元の悩みを具体的に表現してくれる。まだ、治療も始まっていないのに終わった自分の理想的な歯並びが見ることが可能になりました。矯正治療開始前に、アウトカムシュミレーターによって、患者さんに「理想的な口元」を示して魅了します。

 

第四世代:プログレスアセスメント


インビザラインの治療中に、治療計画通りに実際に進んでいるのかを正確に評価するシステムです。治ってはいるが、順調なのか?それは、術者も正確には把握できません。しかし、このプログレスアセスメントを使用すると、治療中にiTeroでカメラ撮影し歯列データを挿入でき、シュミレーションのなかでも歯列のデータと進行具合が比較され色分けされて表示します。どの歯が動きどの歯の動きが悪いのか。
一個前に戻ったり、今使用しているマウスピースをもう少し使用する、“チューイ”という装着時の使い方を確認するなどの指示を指導します。プログレスアセスメントを用いると、今治療がうまく進んでいるのか毎回評価できます。この毎回が重要です。これは、ワイヤー矯正と明らかに違う機能です。従来のワイヤー矯正は、術者のイメージに沿って治療は進み、どうなったら順調か?うまく治療が進んでいるのかまったく患者さんには伝わりませんでした。いつ終わるのか分からないのがワイヤー矯正だったのです。インビザライン矯正は、全部で50週の予定で、その内30週目で順調です。という会話が可能です。なら、あと20週間や5ヶ月で終わるな。もう少し頑張って使おう!となります。ゴールの日が明確だと、インビザラインのを使うモチベーションにつながります。人生において、たった1.5年間“チューイ”を噛み、マウスピースを使えば使うほど予定通りに動きます。誰かに見られていると思うから自分を律することが出来るのです。治療期間の間だけ、しっかり管理して良い結果を出す!それが可能なのが今のマウスピース矯正の力です!治療期間の管理をすることこそ!成功の秘訣です。

 

第五世代:NIRIによる、むし歯検知機能カメラに新機能搭載レントゲンを使わずにむし歯があるかを調べます。

iTeroで撮影するだけで、歯と歯の間の虫歯が見えてきます。レントゲン診断や視診などと組み合わせてむし歯の存在を把握します。矯正治療の途中でむし歯ができないようにチェックしていきます。矯正治療の進行のコントロールだけでなくむし歯の発見にも寄与します。

 

第六世代:タイムラプスで矯正治療後の変化の管理をする。

初診時からの歯列データを継続的に記録しておくことが可能です。治療時の変化は、常に撮影されてデータ化され、クラウド上に保存する。初診時の状態を説明するのは当然ですが、3年、5年と時間を経ると、歯列が後戻りして、ガタガタになってくることがあります。銀歯が外れたり、むし歯が再発したりもします。歯周病の進行て歯肉の変化もあります。すり減り具合も確認します。
そういった時に、以前はどうだったのか?
見返す必要があります。過去の歯列データが残っていないと比較検討、説明することはできません。
全ての患者さんの初診時の歯列データがない。定期的にマルモを残していけないというジレンマがありました。、このタイムラプスを使い、記録を撮り続けると口腔内の変化を時間軸を追いかけることが可能になりました。

 

歯科医療が今噛めれば良い時代から、生涯に渡って美味しく食事をいただくことを指し示すことができる時代になろうとしています。

iTeroは、歯列のデータを保存する事で変化を振り返ることが可能です。

微細な変化も把握できます。

「オーラルフレイル」口腔機能の衰えが人生の最後を蝕むことが分かってきた。

歯科医師と高齢者との関わりが変わろうとしている。

僕ら、現役世代も老後に備えて口腔環境を整えていかないといけない時代になってきています。

老後の問題は、2000万円だけでなくなっています。

健康長寿を目指すためにも、口腔疾患予防。口腔感染症の予防こそ今求められている歯科医療だと確信しています。

生涯美味しく食事をして、歌ったり、笑ったり、話したり。
笑顔の大切にするお手伝い!

幸せな時間、楽しい人生(老後の願い)を求めています。

老若男女の果てしなき歯科に対する「希望・夢」なのです。

その夢を叶えるためには、iTeroで口腔内歯列データを毎回撮影する必要があります。

毎回撮影する事で、第四世代以降のソフトウェアが活用できる事が分かってきました。

現状では、iTeroが足りなくて、機能が使いきれていません。

そこで、最新のインビザラインのソフトウェアを活用し、最速で歯を動かし、長期に安定した歯並びを整えてむし歯や歯周病、歯のすり減りまでも管理できる歯科医院として、超高齢化社会に向き合っていきたいと思います。

すべては患者様の笑顔のために…

下田孝義

医療法人社団徹心会ハートフル歯科