マイクロスコープの治療の広がり
マイクロスコープをアメリカで見て、10年が過ぎた。
開業前にロスアンジェルスの郊外の開業医の歯科医院に何台も、治療椅子に設置されていた。
少し古めかしいもの、当時の最新のものまで、記憶の中では、5台だった。
根っこの治療をすること時に、先生は、使用していた。
日本に帰国 2006年開業、僕のマイクロスコープの歴史が始まった。
当時、日本では、数十人の先生しか取り組みのない時代。
販売メーカーも売れない機械だと話していました。
そのマイクロスコープも今は、6%の普及率にまでなりました。
全部で4000台ということか。
でも、ハートフルには、もうすぐ6台になる。
そういう医院もあるということは、4%くらいの歯科医院にあるということか?
だいぶ普及してきました。
マイクロスコープは、アメリカで見たころは、見て確認、作業をする道具でした。
そこで、高速に回転するドリルとの同時使用は、行っていませんでした。
自分で使い始めた頃、鏡で反転する画像を見ながら、高速で回転する歯科用のドリルを取り扱うことに恐怖を感じたことを鮮明に思い出します。
歯科用のミラーを使用した、反転画像越しに削ることをミラーテクニックと言います。
その作業では、ご存じのとおり、 同時に水が散布されるので、画面は曇り、更に難題となります。
それをマイクロスコープ下で行うなんて、狂気の沙汰だと思ったものです。
2014年3月 マイクロスコープを2台追加しました。
それは、南口に購入した4台目のマイクロスープに慣れてきて、新機能について理解が深まり、10年前の呪縛から解き放たれたからです。
口腔内でのドリルと同時使用が可能になった瞬間でした。
その時の様子です。
マイクロスコープ下で8-20倍まで大きく拡大され、正確に削ることが可能になりました。
最近のマイクロスコープは、10年前の物とは、大きく異なります
①キセノン光源:マイクロスコープを助ける光源が、ハロゲンだったものがLEDやさらに明るいキセノンに進化したことが大きいです。ものすごく明るくなりました。
体育館に懐中電灯一つで落っこちたピン止めを探すような作業から、普通に電気をつけて作業をするくらい明るさが違います。
ハロゲン キセノン
②ハイビジョンカメラ:ハイビジョンカメラを装着して、アシスタントもその画面をテレビの画面を通じて確認し正確なサポートが可能になりました。
映し出される画像が、鮮明です。
歯科医師と同等の画像で確認作業が可能になりました。正確なサポートなしでは、マイクロスコープ下の治療は、不可能です。
③モーラー機能:マイクロスコープが首を振ってくれます。
詳細は、井上先生のマイクロプログにありますが、首ふり機能でミラーテクニックから相当解放されました。
だから、安全な治療操作が可能になりました。
④5cm延長の筒:マイクロスコープが無理な方向からの撮影を可能にしました。
そして、無理な姿勢からでも、ドリル作業を可能にした5cmの円筒の存在が黒子のように存在します。
この4点が大きく進化することで、マイクロスコープ下の歯科治療が大きく進化したと感じます。
10年の月日が流れ、いつの間にか、マイクロスコープが日常診療に入り込んできたのです。
これは、マイクロスコープのイノベーションだと感じています。
まだ、日本歯科医師の先生方は、気づいていません。
ハートフル歯科では、この高機能のマイクロスコープが計3台入ります。
全員の歯科医師が、マイクロスコープを使用して治療を行います。
新しいマイクロスコープにもすぐに慣れてくることでしょう。
保険、自費に関わらず、必要な時に使用しています。
毎日、使うことでマイクロスコープの使い方はうまくりなります。
車と同じです。サンデードライバーってどういう意味なんでしょうか??
だから、ハートフル歯科では、
毎日使い、マイクロスコープの研鑽を積んでいます。
「全ては、患者さんの笑顔の為に・・・」
下田孝義