三鷹市ハートフル歯科、武蔵野市ハートフルデンタルクリニック、三鷹ハートフル小児歯科医院、三鷹ハートフル矯正歯科医院の理事長下田孝義です。

 

1昨年前より、トリニアという素材を使用しております。
バイコン社が開発・製造し、日本では、松風社が専売契約をしている素材です。
毎年参加しているボストン研修では、3年前より話題になっておりました。
義歯に使用する、ブリッジに使用するなどとバイコン社では、講義を受けました。しかし、臨床的には、なかなか出番がないというのが実感です。
ハートフル歯科では、大切なエナメル質を削り、歯の寿命を短くしてしまうブリッジは、あまり行っておりません。また、義歯の方は、まだ実用化に至っていないからです。
その素晴らしい素材を使いこなすことができなかったのですが、今年になりその良い使い方を見つけたので報告します。

『トリニア』という素材は、高強度、軽量、熱処理など特殊な加工なしでCADCAMで削り出した状態でそのまま使用できる非常に使いやすい素材です。
その素材は、ボーイング社の787というジャンボジェットでも使用されている高分子化合物です。
軽量・高強度を表現するには、十分な表現と言えるでしょう。
現在、ハートフル総合歯科グループでは、その高強度マテリアル『トリニア』をインプラントの内部構造に使用することになりました。

 

トリニア CAD

 

CADCAM専用のインプラント体と被せ物のセラミックをつなぐ、ユニバーサルアバットメントの試作品を見せてもらって以来、どうやって使おうか、
悩んでおりました。大きなオールセラミックは、割れるかもしれない。審美性と強度を兼ね備えた被せ物をどうやって作れば良いのか
考えたときに、最新マテリアルで内部補強の構造物を入れることを考えました。

 

トリニアは、円盤状の形で販売されています。その加工機械は、まだ日本国内で販売台数のない特殊な物(inLab X5)です。ハートフル総合歯科グループの専属の技工所には、設置されています。

 

その加工機でトリニアが虫食い状に削られ、使われています。
虫食い状の穴 一つ一つがインプラントのセラミックを下支えする内部補強構造を作った跡です。

 

トリニア円盤

 

ハートフル歯科では、最新マテリアルを最新加工機で削り出しています。
その結果、精度、強度を備えた最新のインプラント被せ物の作製が可能になりました。
今年のバイコンインプラントの8月アドバンスコースの講演内容にも加え、日本の歯科医師の先生方にも紹介できるような形になりました。
インプラントが無理だと言われた患者さんに福音をもたらすことのできる、ショートインプラント!
短いインプラントだから可能になった手技。
その手術の後、作られる最新の素材を利用し、審美性の高いセラミック修復までもが可能になりました。
これをお読みの歯科医師の先生方、技工士の方には、トリニアを使用することで広がるCADCAM補綴物(被せ物)の世界に興味を持ってもらえたら幸いです。

ご興味あるようでしたら、バイコン・インプラント アドバンスセミナーでご紹介します。

 

全ては、全国の患者さんの笑顔の為に・・・

 

 

下田孝義

医療法人社団徹心会ハートフル歯科