3月26日にKOデンタルさん(歯科機材販売店)の依頼で、ヨシダ社のCAD/CAMセミナーを行います。
今回は、初めて3時間を任されます。
いつも2時間程度の内容ですが、3時間に増えたので、お伝えきれなかったコンテンツを増やし、をしっかり話していこうと思います。

 

3月26日セミナー

 

「CAD/CAM導入で変わる、歯科医院経営」とありますが、CAD/CAMの機材は、1式購入すると1000万円を越える設備投資になります。
年間売り上げ5000万円程度の歯科医院が、ほとんどの中で1000万円の設備は、もう一つマンションを買うようなものです。

歯科医師の皆さんは、おっしゃります。
「なくても治療ができる。」「そこまでの歯科医療は、求められていない。」「保険では、元が取れない。」など
一般の方は、「歯科医院経営」と聞くと「拝金主義」と思われる方もいます。

「医は、仁術、算術にあらず」という言葉をお聞きになったことがあると思います。
しかし、この言葉は、医師がほとんどいない江戸時代に、医師なら誰でも生活に困らない時代に生まれた言葉だとご存知でしょうか。
現在のように。「ワーキングプアー」「歯科医師は、年収300万円」「6800件コンビニよりも多い歯科医院数」「保険診療費マイナス改定」などマスコミに厳しい言葉を浴びせられる中、過大な設備投資は、危険な賭けとなっています。

歯科医療だけでなく、医科(メディカル)でも銀行管理になっている総合病院が多くなっている現状を皆さんご存知ですか?

しかし、
医科も歯科も、どんどん医療技術は、進歩しています。
そして、その技術は、全て診断機器、治療器具に依存します。
「治療は、腕前」といっても、これだけ診断機器や治療器具に頼ってくると、器具を持っている、いないで全く治療レベルが変わってしまいます。これは、事実です。

以前は、開腹手術だったのが、内視鏡や腹腔鏡手術にとって変わられました。
内視鏡も検査でなく、手術に使われるように、技術が進歩しました。
もう、治療器具がないと手術できない時代になったのです。

歯科界でも、同様のことが起ころうとしています。起こっていると思います。
診断力、予後、審美性、時間、治療技術など大きく変わりました。

治療椅子だけあれば、良い時代は、終わり
「CAD/CAM、CT、マイクロスコープ」など 高額な歯科治療器具が展示会では、溢れています。
歯科業界の現状を無視し、「歯科医院経営」に関して、特に「お金のことは、語るべからず。」となっているのです。
なのに、多くの人は、最新の設備や良い医療を求め遠くまで、病院を探し、通っています。

どこか矛盾を感じます。

僕の語る歯科医院経営は、「儲ける」という意味でなく「継続する。」という意味での歯科医院経営について語ります。

・開業歯科医師が、平日自分の開業した歯科医院で働く、家賃、ローン、従業員の給与、光熱費を払う。
・日曜日にアルバイトをして、家族を養う。 
・お金が回らなくて、元勤務先の院長に相談すると、病院買収の話を持ちかけられる。

そんな歯科医院が本当に多くなってきました。
新規開業も3割が、3年で閉院となるそうです。

そんな矛盾の中、最新の医療と設備を持ち、歯科医院として良い医療を地域に提供し続けられる歯科医院には、「歯科医院経営の概念」が必ず必要で、そんな世の中になっていると感じます。

学生時代には、「経営学」「マーケティング」「マネイジメント」など講義を受けることは、ありません。
そんな業界だからこそ、治療技術、臨床例だけでなく、あえて「歯科医院経営」についても、話していこうと思います。

「霞を食っては、生きては、いけない。」
家族を持つ、父親としても
子供に歯科医師への夢を持ってもらいたいと考えております。
子供達の憧れの職業になってもらいたいと思います。

そういう意味でも企業セミナーを通じて、歯科医師の先生には、父親、母親の職業として背筋をピンと張った姿を見せてもらいたいと思います。

 
時代が変わり、「良い治療」は、「最新の設備」に依存します。

これを読む皆さんにもご理解をいただきたいと思っています。

全ては、患者さんと一緒に働くメンバーのために・・・

ハートフル総合歯科グループ
理事長
下田孝義

 

 

 

 

医療法人社団徹心会ハートフル歯科