ヨシダ社 CADCAM講師 次年度のキックオフミーティング
次年度発売予定のインプラントガイド講義と、ヨシダ社発売のCADCAMの販売コンセプトの確認をしてきました。それと忘年会も
次年度の CADCAMは、上半期と下半期に分けて、CADCAMの普及活動の仕方が変わることを確認すると共に3Dプリンターの利用方法や汎用性、マテリアルの種類など話しました。
競合他社の存在など企業としては、気になるところ。
また、同じくCADCAMユーザーとしては、機種選定で悩むところ。
ヨシダ社のCADCAMの優位性について僕の私見を述べてきました。
先日、FBにもあげましたが。次世代のCADCAMは、3Dプリンターの活用が重要だと考えています。
今もそうだと思いますが、学生教育もやがて変わっていくと思います。
疑問1:長いブリッジは、なぜ入らない?
僕の学生時代から今も、銀歯を作る時に色々な素材の膨張収縮の変化を繰り返して、
1+0.9+1.1=3
3÷3=1
膨張収縮を繰り返しても、平均は、「1」だと習います。
元の大きさに戻る。
だから、精度は、高い!と
実際は、
1×0.9×1.1=0.99
のように作業工程で、膨張収縮を繰り返すと、元の大きさに戻らないということになるのですが、そこまではっきりとは、教科書には、書いておりません。
もう少しわかりやすく、変形するので、ロウ着するものですよ。と教えてもらいたかった。
うちの若手には、試適してロウ着するものだと教えている。
しかし、今は、もうCADCAMを応用して、それもなくなっている。
CADCAM上は、究極、1=1なので、まず変形がありません。
コンピューター技術で、そうなると思います。
コンピューター技術は、進んでいて。無人ロケットが火星に行くことや500km先の標的にミサイルを当てることを考えると、歯科用のCADCAMは、小さな技術な気がしませんか?
僕は、そう思います。
だから、今は、精度は、かなり良くなり、変形しない被せ物が出来上がります。
(全く変形しないとは、言えない。)
疑問2:もう一つ、入れ歯の謎??
入れ歯は、主にピンクのレジンという素材でできています。
そのレジンは、粉と液を混ぜて加熱することで固まります。その過程で約2%線収縮します。(確か??)
要は、2%小さくなるってことは、もはや 型を取り、作った模型の面と出来上がった入れ歯は、ぴったりあうことは、なく。変形や浮き上がりが起こっていると断定できる。
無視できる程度なのか?
というか、そもそもその変形を見越して調整するのが歯医者の腕の見せ所だとは、習わない。
少なくとも、僕は、習ったことがない。
型を取って、ちゃんと作っているのに、ブリッジがなんで入らないんだろう?
なんで仮義歯が吸着して、本義歯が外れるんだろう?
あんまり理解せずに技工士が「下手くそ」なんだと、思わされていた。
誤解である。
技工士さんは、一生懸命やっている。
そもそも変形しているものなのだ。
それを調整する能力が求められているのだから、歯科医師側の問題である。
過去に『下手』そう思っていた自分を反省している。
CADCAMを使うと、コンピューター技術の中で、「0.1」で表示された、変形のない情報伝達が進む。
データは、変形しない。
繰り返すが、データーは、膨張も収縮もしない。
そんな思いをプレゼンには、こめて話をしました。
3Dプリンターを使用した治療の世界は、ブリッジやインプラントオペ、入れ歯、仮歯など多くのシーンで登場してくることでしょう。
だから、その走り出しの瞬間に立ち会えることが嬉しく思っております。
それが、次世代のCADCAMの進む道だと思います。
CTーCADCAMー3Dプリンター で繋がっていきます。
その中で、今まで常識とされてきた
「銀歯の鋳造変形、入れ歯の重合変化」が消えていきます。
すでに、僕の中には、その空気感は、あります。
そのために3Dプリンターに必要な条件は、
・そもそもの出力精度
・マテリアルの要件
1、模型用
審美的な加工をしたい時、模型作製
2、滅菌可能な素材
インプラントオペ時にガイド作製
3、鋳造用の素材
鋳造時ブリッジの変形、付着のミスを抑えたい時用
4、歯牙色(理想は、3色程度=白い、普通、少し黄色い)
入れ歯や仮歯用
この4種類がないと不自由となる。
ヨシダ社の発売する、3Dプリンターには、その4種類の素材が存在する。
楽しみな気がします。
そんな内容のプレゼンをしてきました。
来年度は、3Dプリンター元年になることでしょう。
全ては、患者さんの笑顔のために・・・
下田孝義