前回に引続き、ランチョンセミナーのお話をさせてください。

今回の講演をさせて頂いたランチョンセミナーの座長をしてもらったのは、
他ならぬ朝波惣一郎先生だったのです。
そのお話を聞いた時は、感動しました。

なぜそう思ったかというと、大学を卒業したてでまだ診療が出来なかったころ、
20年前に親知らずの抜歯の仕方を学んだ本の著書の先生だったからです。

その当時、親知らずの抜歯は口腔外科出身の先生の花形治療のイメージ。
一般の歯科医院では、やるものじゃないと言われ、そう信じていました。

しかし、歯医者なんだから出来ないなんて言いたくない。
と思っていたがむしゃらな当時の僕は、
なんとか出来るようになりたいと右往左往していました。

そんな時、大学の図書館でその本に出合ったのです。

解剖学しか書かれていなかった他の本にはない、
斬新で分かりやすい内容が書かれていました。
切開は、なんでここを切らなくてはならないか。
分割は、ここに気をつけろ。
と具体的に書かれ非常に分かりやすいものでした。
手元に置いておきたく、すぐに購入しました。

今見ると少々古臭い印刷の感じに見えますが、内容は古くなく、
僕の親知らずの抜歯の仕方として今も脈々と息づいています。
その本のやり方のまま、今も抜歯を行っているのです

ランチョンセミナーの際にご挨拶をさせて頂き、
その本にサインを頂きました。

20年前の僕からは、想像も出来ない雲の上の先生と同じ壇上にいることが
どんなに気分を高揚さえられるかは、想像の通りです。

当時は、慶応大学付属病院の口腔外科教授でした。

それは、「雲の上」ですよね。

セミナーの記念にサインを頂き、記念写真を撮らせて頂きました。

その帰り道はルンルンであった事は、致し方ありません。

本の中の恩師に遭遇し、お忙しい朝波先生に講演を聞いてもらえる機会を頂けたことを、
バイコン社の平山先生に感謝しております。

医療法人社団徹心会ハートフル歯科