完成義歯作製には、2つのエラーが存在します。

1.プラスチックの変形による辺縁の形の変化
2.人工歯の移動  この2つです。

すでに、このことについては書きました。

金属床の自費の入れ歯といえども、その変形は免れません。

変形義歯というカテゴリーになるという事です。

確かに、プラスチックの使用量は減る=全変形量が減るので変形の少ない完成義歯の表現なら適切といえます。

しかし、デジタル義歯の場合はほぼ変形がないといえます。

石膏、プラスチック、リマウント多くのテクニカルエラーを無くして、「ゼロ、イチ」の繰り返しで作られるデジタル義歯に変形はほぼないと言えるでしょう。

宇宙にロケットを飛ばし、数百キロ先の宇宙ステーションにドッキングできるデジタル技術を持ってしたら、「変形ゼロ」と言っても良いのでないでしょうか。

完成デジタル義歯の作製時、唯一のアナログ部分は、白い人工歯とピンクの床を接着するプロセスです!

しかし、今回導入されるデジタルCAD/CAM義歯は、白とピンクの入れ歯を接着した後に接着剤による浮いた部分を上から削り、元の形に戻す「ダブルミリング」という機能がついています。

精密に削り出されたミリング人工歯、床も接着剤の厚みは存在します。

多少のガタツキも出ると思いますが、そこを補正する仕組みが存在しています。

データ通りに再現する究極の仕組みがソフト、ハードが合いまみえて完成したのです。

全ては患者さんの笑顔のために・・・

下田孝義

医療法人社団徹心会ハートフル歯科