失活歯を利用した歯牙移植⑤
みなさんこんにちはハートフル総合歯科の野田裕亮です
今月は失活歯(根管治療済みで神経の無い)を移植歯とした抜歯後待機移植について
ご紹介しています。
前回までで移植床の形成まで行いました。
前回までのブログはこちら
失活歯を利用した歯牙移植①
失活歯を利用した歯牙移植②
失活歯を利用した歯牙移植③
失活歯を利用した歯牙移植④
前回までのあらすじです
まず抜歯を行い
抜歯後4週間経過した状態
ここから「抜歯後待機移植」へ移行します
歯肉を切開し
歯肉粘膜を剥離します
移植床をインプラント用ドリルで形成していきます
これが移植床の形成完了した状態です。
ここまでが前回お話しましたね。
ここから移植歯の抜歯へ移行していきます
神経治療を行なっている失活歯は
折れてしまいやすいので細心の注意を払い
慎重に抜歯を行います。
抜けました!
抜けた移植歯はそのまま移植床へ試適していきます。
今回はこれでピッタリ!
これ以上の移植床の調整は必要ありません。
(ここでは入りが甘かったり、カタつくようであれば
再度移植床の形成を足します)
先ほど採取した自家骨を移植歯と移植床の境目に填入していきます。
初めは移植歯がぐらつきやすいですが
自家骨が入ってくるとだんだんと揺れが減ってきます。
自家骨はできるだけ入れて移植を行なっています。
この作業は保険の歯牙移植も自費の歯牙移植も同様です
滅菌綿棒で出血を吸いながら
自家骨を圧接して密にしていきます
隙間もなく綺麗に移植ができました。
移植歯の抜歯をしてからわずか5分弱の早技です!
移植歯の操作時間は限られていて
口腔内に取り出されてから18分を超えてしまうと
その後の生着率は急速に低下をしてしまいます
そのため移植歯の抜歯を行ってから1分でも1秒でも早く
移植床に入れてあげたいのです。
今回のようにすぐにスポッと移植歯が入るのは偶然ではなく
事前の準備がしっかりされているからこそなのです。
本日はここまで。
ここからは次回は移植は植立後の縫合固定から
お話をしていきます。
続きは次回にしますね。
次回のブログも是非ご覧ください!
もし歯が保存不可能と診断されたとき、もしかしたら「歯の移植」があなたを救うかもしれません。
次回は移植手術編⑤をお送りいたします。
手術の流れの続きについて解説していきます!
あなたの歯が1本でも多く残せますように・・・