「人生最後まで噛めること」 セミナーで改めて気づいた私のインプラント治療の考え方
今回のAO4セミナーでは、多くの素晴らしい症例を見ることができました。

30年以上経過したインプラント症例も紹介され、世界トップレベルの治療を学ぶことができました。
しかし、私が一番考えさせられたのは別のことでした。
それは、
「その患者さんが80歳、90歳になった時はどうなっているのだろう?」
ということです。
若い頃は、
「よく噛める」
「見た目がきれい」
ことが大切です。
しかし、高齢になると状況は変わります。
認知症になるかもしれません。
介護が必要になるかもしれません。
自分で歯ブラシができなくなる日が来るかもしれません。
その時でも、
しっかり食事ができること。
そして、
介護する家族や歯科医師が清掃しやすいこと。
私は、そのことが本当に大切だと思っています。
インプラントは「入れること」がゴールではありません。
人生最後まで、自分の口で美味しく食事を楽しめること。
それが本当のゴールです。
だから私は、
・低侵襲
・清掃性
・長期メンテナンス
・将来の修理や改良ができる補綴
を大切にしています。
難しい手術を競うことよりも、
患者さんの10年後、20年後、30年後、
そして介護が必要になった時まで考えた治療を提供したい。
今回のセミナーで最新技術を学びながら、
「私が本当に目指したいインプラント治療は何か」
を改めて確認することができました。
噛めることは、生きること。
インプラントは、人生を豊かにするための手段です。
若い頃だけ噛めればいいのではありません。
介護が必要になっても、家族と食卓を囲み、美味しく食事ができる。
そんな人生を支えることこそ、私たち歯科医師の本当の使命だと考えています。
これからも患者さん一人ひとりの人生に寄り添いながら、長く安心して使えるインプラント治療を提供していきたいと思います。
下田孝義








