ずいぶん前のバイコン本社ボストン研修の時に見た臨床では、二次オペ時のパンチアウトにおいて、角化歯肉を強く意識する印象はありませんでした。

むしろ、

  • Bone biology
  • Bone gain
  • シール性
  • シンプルな外科手技

などが重視されていたように感じています。

私自身も、その哲学から多くを学びました。

一方で、25年近い臨床と長期予後観察の中で、私は別の視点も持つようになりました。

それは、

「患者さんが気持ちよく歯ブラシできるか。」

という視点です。

インプラント周囲に角化歯肉が不足し、可動粘膜主体になると、患者さんによっては、

  • プニプニして磨きづらい
  • 歯ブラシ時の違和感
  • 清掃性低下→メンテナンスの時に、歯茎部に見えるプラーク

が起こることがあります。

骨が安定していても、

患者さんが磨けない環境。

私は、その状態を長期予後の観点から気にするようになりました。

そのため現在では、角化歯肉の確保を最優先して、パンチアウト時からの補綴作製にこだわっています。

を選択することがあります。

これは、バイコン哲学を否定するものではありません。

むしろ、

「全ては患者さんが教えてくれる」

という、私自身の臨床観から派生した考え方です。

「歯ブラシしやすいインプラント」 が僕の理想となりました。

下田孝義

医療法人社団徹心会ハートフル歯科