先日参加したインプラントセミナーで、一番印象に残ったことがあります。

それは、

デジタル化が進んだことではありません。

アナログとデジタルが融合していたことです。

昔は、

「デジタル印象」

「CAD/CAM」

「3Dプリンター」

と、アナログをデジタルへ置き換えることがテーマでした。

しかし、今回見た世界は違いました。

例えばFO4(フルアーチ)では、

長年使用してきた義歯をスキャンし、

そのままデジタルコピーして設計します。

しかし、

患者さんのお口の中では、

咬み合わせ。

発音。

口唇のサポート。

粘膜との適合。

これらは、最後は人間が見て調整します。

そして、その調整結果をもう一度デジタルへ戻して、

最終補綴を完成させます。

AO4のオペでX-Guideも同じでした。

CTで計画する。

ナビゲーションで埋入する。

しかし、

最後は骨質を見ながら、

歯科医師が微妙な位置を判断します。

その実際の埋入位置を、

オペ直後に口腔内スキャナー(iOS)とXgideのマッチングで読み取り、

FastMapで補綴へ反映する。

つまり、

デジタル → アナログ → デジタル

という流れです。

ここが非常に面白いと思いました。

昔は、

アナログか。

デジタルか。

そんな議論をしていました。

しかし、

これからは違います。

「どこをデジタルに任せるか。」

「どこを人間が判断するか。」

その組み合わせが重要になります。

私はセレックを15年以上使っています。

形成は人間。

印象はデジタル。

咬合調整は人間。

削り出しは機械。

昔から、

アナログとデジタルを行き来していました。

今回のFO4も、

考え方は全く同じでした。

私は今回のセミナーで、

デジタルの進歩以上に、

「アナログの価値」

を再認識しました。

デジタルは、

歯科医師を置き換えるためにあるのではありません。

歯科医師の判断を、

より正確に補綴へ反映するために進化しているのです。

だから私は、

これからの歯科医療は、

「アナログ vs デジタル」

ではなく、

「アナログ × デジタル」

の時代になると感じました。

最後に

今回のセミナーを通じて思ったことがあります。

技術は進化します。

AIも進化します。

ロボットも進化します。

しかし、

患者さんのお口を見て、

骨を触り、

「ここだ。」

と判断するのは、

やはり歯科医師です。

その判断をデジタルが支え、

補綴へつないでいく。

これが、これからの歯科医療の姿なのだと感じました。

アナログがデジタルかではなく、アナログとデジタルなんです。

どっちも必要!

どっちもないとダメ。

デジタルが、歯科医療をサポートしてくれるが置き換わるわけではない。

下田孝義
医療法人社団徹心会ハートフル歯科